【2026年】マレーシア教育移住の進め方|親のビザと4地域で変わる手続き
マレーシアにしようと思っている。学校の紹介ページもいくつか見た。それでも、学校見学の予約はまだ入れていない。
先に決まるのは、親がどの資格でマレーシアにいるのかと、どの街に住むのかの2つです。この2つが定まると、確認する窓口も、そろえる書類も決まります。この記事は、マレーシアの公的な一次情報でその2つを整理します。
この記事の結論
- マレーシアの教育移住は、子どものStudent Pass(学生ビザ)と保護者の滞在資格の2本立てで組みます
- 保護者の主な滞在手段は4つあり、現地で働くことを前提にできるのはEmployment Pass(就労ビザ)です
- 住む地域で、ビザの申請窓口と日本人学校の有無が変わります
マレーシア教育移住は、ビザの型と地域で決まります
- マレーシアの教育移住は、子どものStudent Pass(学生ビザ)と保護者の滞在資格に分かれます
- 学校の所在地が、ビザの申請窓口と通える範囲を決めます
マレーシアの教育移住では、子どもはStudent Pass(学生ビザ)で在学します。保護者が使うのは、それとは別の滞在資格です。この2つをまとめて「移住ビザ」と扱うと、書類の抜けが出ます。
決める順番は、候補校、学校のある州、住む場所、保護者の滞在資格です。学生ビザの申請先は学校の所在地で決まるため、学校が先にきます。住まいを先に契約すると、通学の距離が合わずに住まいを探し直すことになります。
マレーシアは有力な選択肢のひとつです。日本の学校を続ける道も、他の国も残ります。国内と海外をどう分けるかは教育移住の全体像と帰国後の進路にまとめています。
保護者の主な滞在手段は4つで、就労の可否で分かれます
- 保護者の主な滞在手段は、保護者ビザ・MM2Hの通常区分・MM2HのSEZ/SFZ区分・就労ビザの4つです
- マレーシアの雇用主のもとで働くための資格は、Employment Pass(就労ビザ)です(2026年9月時点)
- 保護者ビザは就労できません。MM2Hで就労や事業ができるかは、カテゴリごとに分かれます(2026年9月時点)
4つを分ける線は1本だけです。親がマレーシアで収入を得られるかどうかです。ここが決まると、住める地域も、用意する資金の形も決まります。
| 保護者の滞在手段 | 主な条件(2026年9月時点) | 国内での就労 |
|---|---|---|
| Guardian Pass(保護者ビザ) | Student Pass保持者の保護者向け。実父母・法定後見人・養父母・祖父母、7歳未満のきょうだいが対象。手数料RM90.00 | できません |
| MM2H(Silver) | 定期預金USD150,000、不動産RM600,000、最低年齢25歳、5年ごとに更新 | カテゴリごとにガイドラインで確認 |
| MM2H(SEZ/SFZ) | ジョホール州Forest Cityの不動産の購入と保有が条件。定期預金はUSD65,000(21〜49歳)/USD32,000(50歳以上)。21〜49歳は年間累計90日の滞在が必要 | カテゴリごとにガイドラインで確認 |
| Employment Pass(就労ビザ) | マレーシアの雇用主との契約。扶養家族を呼べるのは月給RM5,000超。半島部でのみ有効。最長60ヶ月 | できます |
出典は、保護者ビザがマレーシア移民局、MM2Hが公式サイトのカテゴリー一覧とSEZ/SFZ区分のページ、Employment Passが移民局ESDです。MM2HのGoldとPlatinumは、Silverより高い預金額が条件です。
保護者ビザの禁止事項には就労が挙がっていて、日本の会社の仕事をオンラインで続ける場合の例外は、移民局のページに書かれていません(2026年9月時点)。日本の仕事を続けるつもりなら、渡航前に移民局へ確認してください。MM2Hで就労や事業ができる範囲は、MM2H公式ガイドラインがカテゴリごとに定めています。
Employment Passで渡る場合、子どもの就学に必要な手続きは、勤務先と学校の両方に確認してください。移民局のDependant Passのページには、就学の扱いが書かれていません。
MM2HのSEZ/SFZ区分は、ジョホール州Forest Cityの不動産を買い、持ち続けることが条件です。10年間は売却できません。滞在資格が住む場所と直結しているのは、4つのうちこの区分だけです。
[体験談|Ayumi] 当初は子どもの留学に紐づく手軽なガーディアン(保護者)ビザでの滞在を検討していました。しかし、現地を気に入った場合に備えて「できるだけ長く滞在できること」を重視したため、ビザ取得にかかる初期費用(お金)と滞在できる年数の長さを天秤にかけました。我が家は「長く居られるに越したことはない」と考え、お金の負担よりも滞在期間の確実性を最優先する決断をしました。結果的に、将来的な滞在期限への不安がなくなり、心に余裕を持って生活基盤を築けています。
学生ビザの申請先は、学校のある地域の移民局です
- 学生ビザの申請先は、学校の所在地に応じた移民局です
- Student Passは3歳以上が対象で、手数料はRM60.00です(2026年9月時点)
学校段階のStudent Passは、新規も更新も、学校の所在地に応じた移民局に申請します(2026年9月時点)。窓口は本部・州・支所の移民局のいずれかです。クアラルンプールに住んでセランゴール州の学校に通う家庭では、暮らす地域と申請する地域が分かれます。
手続きは5つの順番で進みます。
- 候補校に出願し、オファーレター(入学許可書)を受け取る
- 学校の所在地に応じた移民局にStudent Passを申請する。申請者は学校の代理人か保護者
- 保護者はSocial Visit Pass(Guardian Pass・保護者ビザ)を申請する。手数料はRM90.00
- 財政能力の書類をそろえる。3ヶ月分の銀行取引明細で、残高は約40万〜80万円以上を求められる場合がある
- 発給を待つ。通常1〜2ヶ月、混雑時は3〜4ヶ月かかる
いずれも2026年9月時点の条件です。査証の料金は国籍で変わります。銀行の取引明細は、さかのぼって作れません。口座の準備は、手続きの最初に始めます。
学費には税が乗ります。年間の学費がRM60,000を超える場合、6%のサービス税がかかります(2026年9月時点)。学校のフィー表の金額だけで総額を積むと、この分がずれます。

学費は学校ごと、日本人学校の有無は地域ごとに決まります
- 学校ページに掲載の4校を並べると、小学校段階の年間学費はRM22,146からRM86,500です(2026年9月時点)
- 日本人学校があるのは、クアラルンプール・ジョホール・ペナン・コタキナバルの4カ所です
学費は、学校ごとの設定で決まります。Global Edu Malaysiaの学校ページに掲載されている小学校段階の学費を、4つの地域から1校ずつ並べます。
| 地域 | 学校の例 | 小学校段階の年間学費 | 日本人学校 |
|---|---|---|---|
| イポー(ペラ州) | Tenby Schools Ipoh(英国式) | RM22,146〜RM26,901 | ありません |
| ペナン | The International School of Penang (Uplands)(英国式/IB) | RM31,800〜RM55,800 | あります |
| ジョホール(Gelang Patah) | Forest City International School(米国式) | RM69,500 | あります |
| クアラルンプール近郊(Sungai Buloh) | IGB International School(IB) | RM86,500 | あります |
2026年9月時点で各校のページに掲載の金額です。4校はカリキュラムも学年の構成も運営母体も違います。同じ地域にも別の価格帯の学校があるため、この4校から地域の相場は読めません。学校の優劣を並べた表でもありません。
各校の条件は学校ページで確認できます。Tenby Schools Ipohは2〜18歳を受け入れ、申請料RM1,200と入学金RM5,000がかかります。Forest City International Schoolは3〜18歳が対象で、寮費はRM30,000〜43,000です。いずれも2026年9月時点の掲載です。
インター校が合わなかったときの選択肢は、地域で変わります。文部科学省の在外教育施設一覧によると、マレーシアの日本人学校はクアラルンプール・ジョホール・コタキナバル・ペナンの4校です。イポーには日本人学校がありません。
生活費は地域別の一次情報がないため、全国的な目安だけを置きます。4人家族で家賃込み月額約30万〜45万円です(2026年9月時点)。学費と生活費を合わせた総額の組み方はマレーシア教育移住の費用の内訳にあります。
地域は、保護者の働き方と帰国の動線から決めます
- 地域は、保護者がどこで収入を得るかと、日本との行き来の頻度で決まります
- 現地での就職を前提にする家庭は、選べる地域が狭くなります
地域は、保護者の働き方を決めてから選びます。判断の材料は3つあります。
1つ目は、収入の出どころです。日本の収入で暮らすなら、地域の制約は小さくなります。マレーシアで働くならEmployment Passが要ります。住める地域は、求人のある場所に絞られます。
2つ目は、日本との往復の頻度です。年に何回帰るかで、空港までの距離と乗り継ぎの回数が効いてきます。日本との直行便の有無と便数は、渡航を検討する時期に航空会社の時刻表で確認してください。
3つ目は、合わなかったときの行き先です。同じ地域に別の候補校があるか、日本人学校があるかで、次の手が変わります。
渡航前に確認できる項目を並べます。
- 候補校の所在地がどの州かを、学校の公式ページで確認する
- その州の移民局が申請先になることを、学校に確認する
- 保護者の滞在手段を、就労の有無から4つのうち1つか2つに絞る
- 銀行の取引明細を3ヶ月分そろえはじめる
- 同じ地域に、候補校以外の受け入れ先があるかを調べる
マレーシアが合わない家庭もあります。保護者が現地での就職を前提にしている家庭では、Employment Passが出るかどうかが計画全体の前提になります。日本の収入を続けられず、現地の就職も決まっていない段階では、保護者ビザで暮らす計画は立ちません。
相談する相手には「どんな家庭には向かないか」を聞いてください。この問いは、Global Edu Malaysiaにも同じように向けるべきものです。
[体験談|Ayumi]我が家の場合、まずは「学校選び」を先行したため、住む街(エリア)は自然と志望校の周辺に絞られました。その上で現地視察をした際、地図や記事だけでは分からない「登下校の時間帯の道の混雑具合」や「日常使いするスーパーの品揃えや雰囲気」を自分の目で見て判断材料にしました。学校への通いやすさはもちろんですが、実際にその街を歩いてみて、自分たちが無理なく毎日生活しているイメージが湧くかどうかを確認できたのがよかったです。
候補校と保護者の滞在手段が2つまで絞れている家庭なら、その組み合わせで手続きが成立するかを初回30分の相談で確認できます。初回30分は無料です。
州をまたぐ転校では、ビザの申請窓口が変わります
- 学生ビザの申請先は、転校先の学校の所在地で決まります
- 州をまたぐと、申請先の移民局そのものが変わります
- 帰国は選択肢のひとつです
Student Passは、新規も更新も学校の所在地に応じた移民局に申請します(2026年9月時点)。州をまたいで転校すると、窓口そのものが変わります。転校にともなって何をやり直すかは、転校先の学校に先に確認します。
動く時期は学期(Term)の区切りに合わせます。ビザの発給には通常1〜2ヶ月、混雑時は3〜4ヶ月かかります(2026年9月時点)。学期の途中で動くと、手続きの待ち期間が授業と重なります。転校そのものの判断材料はマレーシアでの転校という選択肢にまとめています。
保護者の側にも連動して起きることがあります。保護者のSocial Visit Passは、Student Pass保持者の保護者向けの資格です。子どもの手続きが遅れたときの保護者側の扱いも、学校と移民局に確認します。その間も就労はできないため、日本側の収入をどう保つかは渡航前に決めておきます。
[体験談|りーさん] 渡航後のビザ手続き中、学校側の担当者が重要なタイミングでデング熱にかかってしまい、進行が完全にストップしたことがありました。マレーシアでは小さなトラブルは日常茶飯事ですが、担当者不在のまま手続きがストップしてしまったのには焦りました。
日本に戻るという道も残ります。Global Edu Malaysiaは、途中で軌道修正が必要になったケースや、帰国という選択に至ったケースも踏まえて助言しています。帰国は選択肢のひとつです。
候補校の州と保護者の滞在手段を、1枚に書き出します
- 候補校の公式ページを1つ開き、所在地の州を書き出す
- 保護者の滞在手段を、就労の有無から4つのうち1つか2つに絞る
- 銀行の取引明細を3ヶ月分そろえはじめる
この3つが手元にそろうと、学校見学の予定を入れる順番が決まります。候補校の州と保護者の滞在手段を書き出せている場合は、初回30分の相談でその2つを突き合わせられます。渡航を考えている時期をあわせてお知らせください。