【留学コンサルタントの現場から】マレーシア教育移住とスペシャルニーズ〜情報がなくてお困りの方へ、まずは一緒にお話ししてみませんか?〜
この記事を書いた人
福岡県出身。前職はメーカー勤務。ある海外旅行で娘を現地のインターナショナルスクールに体験入学させた際、子どもが自ら学びに向かう伸び伸びとした光景に衝撃を受け、海外教育への関心を深める。約5年の情報収集と7カ国の比較を経て母子留学を決断し、会社を退職して2人の娘とともにマレーシアへ渡った。現在は娘たちを現地のインターナショナルスクールに通わせながら、自身の「迷い」と実体験をもとに、これから教育移住を考える家庭へ向けた等身大の情報を発信している。
最近、マレーシアへの教育移住や留学のご相談をいただく中で、とても増えているのが「うちの子、少し特性(スペシャルニーズ)があるのですが、受け入れてくれる学校はありますか?」というお問い合わせです。
この記事を読んでくださっている方の中にも、夜な夜なインターネットで検索しては、「マレーシアのスペシャルニーズ情報が全然出てこない…」「うちの子に合う学校なんて、本当に見つかるのかな?」と、不安な気持ちでいっぱいになっている方がいらっしゃるかもしれません。
でも、どうか安心してくださいね。ネット上に情報がないからといって、選択肢がないわけではありません。今回は、私たち留学コンサルタントが日々足を運んで見ている「マレーシアのスペシャルニーズ対応のリアル」を、少しだけシェアさせてください。これを読んで、少しでも肩の荷を下ろしていただけたら嬉しいです。
「マレーシアに来て、子育てが本当にラクになった!」
実際にマレーシアへ移住されたお客様から、よくこんなホッとしたような笑顔でご報告をいただきます。 「マレーシアに来てから、子育てがすっごく楽になったんです!日本にいた頃みたいに『静かにさせなきゃ』『周りに迷惑をかけないようにしなきゃ』ってピリピリすることが減って、私自身のプレッシャーがなくなりました」
マレーシアは多民族国家で、もともと「みんな違って当たり前」という空気が社会全体に流れています。子どもが少し大きな声を出したり、落ち着きがなかったりしても、周りの大人たちがとても寛容にニコニコ見守ってくれるんです。日本では「普通」から少しはみ出すだけで親が周りに謝り続けなければならない…そんな息苦しさから抜け出したくて、海を渡るご家庭は少なくありません。
ただ、面白いエピソードもあります。現地のインター校でスペシャルニーズを担当する先生とお話ししたとき、こんな風に不思議がられます。 「日本の特別支援学級のシステムや設備って、世界的に見てもすごく優れていると聞いているよ、むしろ模範してるんだ。それなのに、なぜわざわざマレーシアに来るんですか?」
これこそが、日本とマレーシアの「違い」なんですよね。日本は設備や制度(ハード面)は素晴らしいけれど、社会の同調圧力で息苦しくなりがち。マレーシアは社会の寛容さ(ソフト面)に救われるけれど、学校の制度や設備は日本の特別支援学級に比べて特段優れているわけではない。 だからこそ、「じゃあ、うちの子にはどんな環境がベストなんだろう?」と一緒に悩み、ぴったりの学校を探すのが私たちコンサルタントの役目だと思っています。

学校の対応はバラバラ。だからこそ「合う場所」を探せます
「特性のある子を受け入れてくれますか?」という質問への答えは、実は「学校によって本当にバラバラ!」なんです。でも、それは裏を返せば「色々な選択肢(グラデーション)がある」ということ。代表的な3つのパターンをご紹介しますね。
A校:1クラス3〜6名!極めて手厚い専門クラス
スペシャルニーズ専用のクラスが用意されている学校です。なんと1クラスあたり3〜6名という、本当に手厚い少人数制!先生の目が行き届くので、パニックになった時などもすぐに寄り添って対応してくれます。もちろんクールダウンルーム等設備も充実しています。定期試験などのプレッシャーもなく、その子のペースで学べるのが魅力です。(※受け入れには日本の主治医による英文の診断書が必要になります)
B校:専門クラスはないけれど、ウェルカムで柔軟な対応
専用クラスはないものの、「インクルーシブ教育」にとても前向きな学校です。お子様の特性に合わせて、授業をサポートしてくれる「シャドーティーチャー(専属の補助教員)」をつけることが条件になることもあったりします。通常学級で授業を受ける為に必要なことを先生とその都度相談しながら進めるイメージです。シャドーティーチャーは隣で学習をサポートしてくれたり、気持ちが崩れた時にクールダウンさせてくれたりするので安心です。
C校:ある程度の自立が前提での受け入れ
専門クラスを持たず、通常学級でみんなと一緒に学ぶ学校です。学校側からの特別なサポート(シャドーティーチャーの配置など)は難しいため、「一人である程度、学校生活の自己管理ができること」が前提になります。こいうった学校はクラスに1名程度の受け入れしかできなかったりすることも。クラスメイトがサポートしているという例もありました。
「プライマリー(小学部)までしかいられないの?」という不安

学校探しをしていると、「スペシャルニーズの受け入れはプライマリー(小学部)まで」という学校に出会うことがあります。「せっかく慣れたのに、中学生になったら退学になっちゃうの!?」と不安に思われる親御さんも多いですよね。
でも、これにはすごく前向きな理由があるんです。 小学部のうちに、少人数の手厚いクラスで「集団生活のルール」や「感情のコントロール」「自己表現の仕方」をじっくり身につけます。そして、セカンダリー(中高部)に上がる頃には、子どもたちが自然と通常学級(メインストリーム)へ合流できるように、すごく丁寧に計算されたカリキュラムが組まれているんですよ。「隔離する」のではなく、「最終的な自立」を見据えた温かいステップアップの場なんです。
先日も、オープンしたばかりのインター校で新設されたスペシャルニーズクラスの説明会に行ってきました。

真新しい設備の中で、一人ひとりの特性にどうアプローチしていくか熱く語る先生方の姿を見て、私自身もすごくワクワクしました。マレーシアのインター校も、どんどん進化しています!
診断書だけじゃない。お子様の「リアルな姿」を教えてください
情報がネットにない中、私たちが学校側と交渉する時に一番大切にしていることがあります。 それは、「診断書の病名だけじゃなく、お子様の『普段の様子』を学校にたっぷり伝えること」です。
- どんな時にパニックになりやすいですか?(何が苦手ですか?)
- どんな風に声をかけると、スッと落ち着いてくれますか?
- 何が好きで、どんなことになら目を輝かせて集中しますか?
病名や特性のラベルだけで「うちでは受け入れられません」と判断されてしまうのは、本当にもったいない!
「この子なら、うちの学校のこのサポートで楽しく過ごせるかも」と先生たちにイメージしてもらうことが何より大切なんです。 マレーシアの学校は、厳しいルールよりも「目の前の担当者とのあたたかいコミュニケーション」で扉が開くことがよくあります。普段の様子がわかる動画を見せながら、親御さんの愛情と熱意を伝えることで、学校側が柔軟に動いてくれることも多いんですよ。
ひとりで悩まず、まずは私たちに話してみませんか?
ネットで検索しても答えが出ないこと、マレーシアでの生活が想像できなくて不安なこと、たくさんあると思います。でも、どうかご家庭だけで抱え込まないでくださいね。
「うちの子は、こんなことが得意で、こんなことが苦手なんです」
「こんなサポートがあれば、もっと笑顔で過ごせる気がするんですが…」
そんな等身大のお悩みを、ぜひ私たちにそのままぶつけてください。 私たちが毎日現場を歩いて集めた「生の情報」と「学校との交渉力」で、お子様がのびのびと自分らしく学べる場所を一緒に探していきます。
マレーシアの大らかな青空の下で、ご家族みんなが笑顔で過ごせるように。 「まずはちょっと相談してみようかな」くらいの軽いお気持ちで構いません。ぜひお気軽にお声がけくださいね。いつでもお待ちしています!